国際ボクシング連盟(IBA)は、IOC(国際オリンピック委員会)から統括団体の資格を取り消された後も「IOCと協議する用意がある」と述べつつ、これまで進めてきたプロボクシング式イベント等に重点を置き、賞金増額などの規模拡大を目指す意向も発表しました。
重要な課題が山積みであるとして、2019年にIOCからの助成金が停止される以前から、IBAは高額負債による財源不足が指摘されていました。ウマール・クレムリョフ現IBA会長の就任後にこれは好転し、同会長は今後4年間、加盟国をサポートするための助成金を確保したと発表しています。
選手への大会賞金に関しても、来年の女子世界選手権では、金メダリストに20万米ドル、銀メダリストに10万米ドル、銅メダリストに5万米ドルと、前回大会の倍額を約束し、今年12月15日には、これまで開催してきたシルバーベルト大会やゴールデンベルト大会よりもさらに格上の賞金トーナメントとして、ダイヤモンドベルト大会をアブダビ(アラブ首長国連邦)で開催する予定です。また、8月27日には国際ボクシングデーとグローバルフォーラム、11月には世界ジュニア選手権を予定通り開催することも改めて表明されました。
これらの計画は今月15日、プーケット(タイ)で開かれるIBA理事会で具体的に協議され、その際には最近IBAが開催してきたプロボクシング大会『チャンピオンズナイト』もおこなわれる予定です。ただし先日、ASBC(アジアボクシング連合)がIBAから脱退する意向を示した後も、これらが開催されるかは改めて告知されていません。
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①ASBCがIBA脱退の意向でアジア・ユース&ジュニア選手権が延期
加盟各国の連盟に書簡を送ったクレムリョフIBA会長(Photo ⒸIBA)