今月7日から15日にかけてロシアのエカテリンブルクで行われる世界選手権に向け、日本代表のフライ級・柏崎刀翔(福井県スポーツ協会)、フェザー級・村田昴(自衛隊体育学校)、ライト級・成松大介(自衛隊体育学校)、ウェルター級・岡澤セオン(鹿児島県体育協会)ミドル級・森脇唯人(自衛隊体育学校)、ライトヘビー級・梅村錬(拓殖大学)は8月26日に、成田空港から現地に出発しています。
今回で20回を数えるこの世界選手権は、本来、2020年東京オリンピックの予選兼ねる予定でしたが、一連のIOC(国際オリンピック委員会)とAIBA(国際ボクシング協会)の関係凍結により、その機能を果たすことは見送られました。しかし“プレ・オリンピックイヤー”におけるこの競技の「世界王者決定戦」として各国が最大限の準備をして臨みます。
オリンピックでは過去に金メダルを2個、銅メダルを3個を獲得してる日本ボクシング界ですが、世界選手権における金メダリストはまだ登場していません。銅メダリストには1978年ベオグラード大会での石井幸喜(フライ級)、2007年シカゴ大会での川内将嗣(ライトウェルター級)がおり、村田諒太(ミドル級)が2011年バクー大会で獲得した銀メダルが最高成績となります。
出場前は海外の関係者にとってノーマークだった村田が、この大会でつかんだ必勝法と自信を武器に、翌年のロンドン・オリンピックで見せた金メダル獲得劇は今も多くの日本国民に記憶されています。
おととし、ドイツのハンブルクで行われた前回大会での日本は、メダルを獲得できませんでしたが、今回は2週間前からの現地入り。時差対策も十二分に行います。来年の東京オリンピックを意識してもしなくても、世界最高峰の攻防は見逃せない戦いになりそうです。