プロボクシング界のWBA(世界ボクシング協会)、WBC(世界ボクシング評議会) IBF(国際ボクシング連盟) WBO(世界ボクシング機構)の元・世界ミニマム級王者である高山勝成(名古屋産業大学)の出場で、注目度の高い全日本選手権予選となった東海ブロック・フライ級決勝では、昨日、その高山を破った宇津輝(日本大学)から、坪井智也(自衛隊体育学校)が、3回序盤、セコンドのタオル投入を呼び込んで、棄権勝ちとなりました。 ライトフライ級時代に全日本選手権4連覇の実績を築いた坪井は、2回に2度のカウントを奪い、次の回に連打でフィニッシュ。昨年、階級を1つ上げて初めて優勝を逃した本戦(田中亮明にポイント負け)へのリベンジに、準備を整えました。
高山と坪井はいわば最軽量級のトップ同士。そんな“プロ・アマ頂上決戦”がこの予選で実現しかけたことについて、坪井も周りから話題を多く振られて注目度が高いと実感したと言います。
「高山選手は、同郷で憧れの先輩だった原隆二さん(飛龍高校・卒)にプロの試合で勝っているので、戦略に長けた人なんだろうと思っていた。できれば手合わせしたかったというのが本音だけど、それを阻止した後輩(宇津)にも、きっと意地があったんだと思う」(坪井)
今後について坪井は「まずは国体優勝。そのあとに全日本選手権、オリンピックと着実に階段を上っていきたい」と述べました。
国体(国民体育大会)のボクシング競技は10月3日から7日まで水戸桜ノ牧高校・常北校(茨城・東茨城郡)、全日本選手権は11月21日から24日まで阿久根総合運動公園総合体育館(鹿児島・阿久根市)で行われます。そして、IOC(国際オリンピック委員会)によって、先月30日、東京オリンピックのアジア・オセアニア予選が来年2月3日から14日にかけて中国・武漢、世界最終予選が5月13日から24日にフランス・パリで開かれることが発表されました。