6月28日、AIBA(国際ボクシング協会)が開いた記者会見では、プロボクシング界でも多くタイトルを獲得した1988年ソウル・オリンピック銀メダリスト、ロイ・ジョーンズ・ジュニア氏も出席。同オリンピック後、この競技に大きな影響をもたらしたライトミドル級・決勝の判定についても語りました。
ロイ氏が2-3の判定で敗れたこの試合は、米国マスメディアを中心とした大きな批判により、オリンピック競技としての存続危機まで発展。ジャッジが客観的に有効打を数えるコンピューター採点を導入するきっかけになりました。
今回の会見でロイ氏は「約10年間の努力を奪われたあの判定に、私はいまだ不服が残っている」と語り、「判定問題の解決に向けてAIBAと連携し、100%ではなく1000%の力で望みたい」と宣言しました。
「判定への不正疑惑」は、AIBAにとってIOC(国際オリンピック委員会)から解決を求められた課題の1つです。一方でAIBAは高額の負債問題を解決させており、ウマル・クレムレフAIBA会長は、この会見で以前より強気な姿勢を見せ、「最高の競技連盟になりつつある私たちを除外する理由はもうない。ボクシングがどのように改革を発展させ、完了させるのか見て、その結果で判断していただきたい」と、関係を遮断しているIOCに対話を求めました。
ロイ氏と奥がクレムレフ会長(Photo ⒸAIBA)