ドイツ・ボクシング協会の審判委員長であるラミー・アルマスリ氏は、AIBA(国際ボクシング協会)会長選挙の締め切りとなる11月2日の直前、その6人目の立候補者となりました。6か国語を話すというパレスチナ出身のIT起業家は、AIBA前政権とのつながりが皆無であることが、IOC(国際オリンピック委員会)との関係などで有利になることを望んでいます。
昨年、AIBAは財政やガバナンスなどの課題未解決を理由に、IOCからオリンピックのボクシング競技を主催する権利を剥奪されました。
アルマスリ氏は世界200以上のAIBA加盟国への手紙で「私の主な仕事は“プロセスの分析と最適化”です。データベースの開発中にAIBAすべての部門に質疑応答を行い、それらがどのように機能するかを理解しました」と、情報量を軸とした会長職務への自信を示しました。
審判をまとめる立場からは「ミスは能力の欠如ですが、故意に不公平なレフェリングやジャッジングは許されません。最高の審判を確実に選択するため、詐欺師をすぐに罰して、除外する必要があります」と厳しい姿勢を見せ、「国や大陸を問わず、同じ基準で試合が採点されるメカニズムに改善される必要がある」と述べました。
AIBAが抱える推定総額2000万ドル(21億円)とも言われる負債には「長期的なスポンサーを見つけるために、クリーンで正直なイメージになることが大事だ」と述べています。
選挙は12月12日と13日にオンラインでの通常総会で開催される予定です。
【ここまでの立候補者】
スレイマン・ミカイロフ氏(アゼルバイジャン=関連記事)
ドミンゴ・ソラーノ氏(ドミニカ共和国=関連記事)
アナス・アル・オタイバ氏(アラブ首長国連邦=関連記事)
ヴァン・デル・ヴォルスト氏(オランダ=関連記事)
ウマル・クレムレフ氏(ロシア=関連記事)
ラミー・アルマスリ氏(ドイツ)