実に100年にわたって世界のボクシングを統括してきたAIBA(国際ボクシング協会)は、ロシアのカリーニングラードで行われた同国内のボクシングフォーラムで、モハメド・ムスタザン暫定会長や常任理事がゲストに招かれ、重要な問題を2日間にわたって議論しました。その際、AIBAマーケティング委員会・委員長であるウマル・クレムレフ氏(ロシア)は、現地の国営通信社を通じ、「改革は進んでいるし、“負債”の当事者とも私たちは交渉を始めている。そして、破産は議論されていない」とAIBA解散説を否定しています。
近年、様々な混乱でIOC(国際オリンピック委員会)から関係を遮断されてしまったAIBAには、日本円にして17億以上の負債があります。これにクレムレフ氏は、以前、「個人での肩代わり」を申し出て世界中の話題を集めました。その条件は、これまでのようなオリンピックのボクシング競技運営権を2020年東京大会でも認めることでしたが、時期尚早と判断したIOCはこれを却下しています。
AIBAは、各大陸でフォーラムを実行している最中で、各国のボクシング連盟から、様々な問題や懸念を聞く場を設け、解決することによってIOCの信頼復活を目指しています。
信頼回復へ議論を続けるAIBA