海外の専門家には、新型コロナウイルスのパンデミックが収まる頃、ボクシング界で熱心に行われるのは「近隣諸国同士の合同合宿だろう」と予想する声があります。本来なら近隣諸国は大陸予選はもちろん、本戦でもライバルになりかねず、選手が手の内を見せ合うことにはリスクも生じますが、今回に限って、そんなことは言っていられないと思う国も多く現れ、「同盟」を結びそうです。
前回、韓国とモンゴルが2年間のボクシング協力協定を結んだことをお伝えしましたが、中東ではイラクとクウェートが新型コロナ禍が収まる頃から強化プログラムを共有する予定だと報じられています。
イラクは2012年ロンドン・オリンピックと2016年リオデジャネイロ・オリンピックの2大会連続で、ボクシングの本戦出場選手を輩出しています。クウェートはボクシング連盟が近年に復帰し、昨年はアジア選手権に参加後、13歳と14歳を対象にしたアジア・スクールボーイ選手権の開催地や今年もアラブ・ジュニアボクシング選手権の開催地も引き受けています。
また、イラクとクウェートは1990年、のちの湾岸戦争に発展する大きな衝突でも知られていますが、現在はスポーツでの国際交流も行われる関係のようです。
(Photo by ASBC)