これまでも様々なメディアで取りあげられてきた通り、2020年東京オリンピックが来年開催に延期されたことは、日本国内の様々な契約にも影響を与えています。例えば、競技連盟によっては東京オリンピックでの活躍に向け、外国のコーチを招いているケースがあり、先日も、日本ハンドボール協会が、9月にヨーロッパのクラブに移る予定だった女子ハンドボール・マネージャーのウルリク・カークリー氏に滞在延期を望んでいることが報道されました。カークリー氏は昨年の世界選手権で、日本の女子チームを10位に入賞させる躍進に重要だったと言われています。
他でもないボクシングでも、2016年リオデジャネイロ・オリンピックで最高成績を収めた強豪国、ウズベキスタンから、ウラジミール・シン氏を招いています。シン氏はソビエト連邦時代に世界選手権・銅メダルなどの活躍後、ウズベキスタンのヘッドコーチやASBC(アジアボクシング連盟)の副会長を務めた人脈を活かし、全日本チームに五輪ボクシングの伝統的な育成プログラムを提案、提供してきました。日本元来のトレーニング方法とは相違点もありましたが、最近のコミュニケーションで理解し合い、改めてチームが一丸となって、オリンピック制覇を目指すための重要な存在になっています。
なお、ボクシングやハンドボール以外では、カヌーや自転車で、東京オリンピックのために外国からコーチが招かれています。
また、ボクシング競技の選手には「41歳を迎える年」に定年を迎えるルールがありますが、来年開催でも2020年東京オリンピックであることには変わりないとして、来年41歳となるリオデジャネイロ・オリンピック女子60kg級銅メダリスト、ミラ・ポトコネン選手(フィンランド)らの東京オリンピック挑戦権は守られます。