IOC(国際オリンピック委員会)が設立したCAS(スポーツ仲裁裁判所)では、先月中旬、イスタンブールで開かれたIBA(国際ボクシング協会)総会の会長立候補者ファンデル・フォルスト氏(オランダ)について、「選挙から除外されるほどの重罪では決してなかった」との判決が下されました。
今回の理事選挙前、IBAは内部の懲戒委員会とは別に、BIIU(ボクシング独立完全性ユニット)と名付けられた立候補者資格認定制度を外部に設け、「ガバナンス(統治のプロセス)」の中立性を高めることを目指しました。懲戒委員会では、理事候補者全員に資格があるとの結論でしたが、BIIUでは、フォルスト氏を含む数名の候補者に「候補者同士の協力」と「期間外の選挙運動」で不適格の結論が出され、対象者は選挙から除外されました。
CASの判決を、IOCが「ガバナンス」の問題点とした場合、2028年ロサンゼルス・オリンピックでの実施種目に、ボクシングが加わることに不安材料となる可能性があります。
理事選挙が行われたIBA総会