写真:東京オリンピック大陸予選で日本の岡澤セオンに手痛い黒星を与えたクリシャン・ビカス選手(右)。今度のオリンピックで3度目の出場となる。
高度経済成長の波に乗り、2032年夏季オリンピックの招致にも名乗りを上げたインドでは、その4年前となる2028年ロサンゼルス・オリンピックの時点で、メダル争いで10位以内に入るために重要なスポーツは、ボクシングであるとスポーツ大臣が語りました。
オリンピック・ボクシングにおけるインドは、過去に銅メダル2つの実績のみですが、今年3月に行われた東京オリンピックのアジア・オセアニア予選でも、男女で計9選手が出場権を獲得するなど、安定した強さを誇っています。
特に女子ボクシングへの肩入れ度は世界随一とも言え、過去にも複数回の世界女子選手権を開催してきました。その象徴として、長く選手のトップに君臨してきたマングテ・メアリーコム選手はアジア選手権4連覇、世界選手権5連覇の実績があり、その半生が映画化もされた国民的スーパースターです。
また、インド・ボクシング連盟は先日のウェブ会議で、今年中にアジア選手権を開催する方針を固めており、ASBC(アジアボクシング連盟)の許可を得ようとしています。一方で、来年の世界選手権の開催は権利を手放すことになりました。
「来年のオリンピック開催国」、「アジア初のボクシング金メダル獲得国」の日本も、こうした諸外国の台頭に張り合って強くなりたいところです。
2018年にインドで開催された世界選手権で6度目の優勝を果たしたメアリーコム選手(Photo by AIBA)