2019年に「複数の課題を解決するまで、関係の遮断と公認団体からの除外」をIOC(国際オリンピック委員会)から告げられたAIBA(国際ボクシング協会)は、IOCに現状を報告し、それに関する返事を受け取りました。クリストフ・ド・ケッペルIOC事務局長からウマル・クレムレフAIBA会長に送られた文書の全文は次の通りです。 [ 文書 ]
今回、IOCがAIBAに未解決を指摘したのはガバナンス(統治・支配・管理)、財政、審判の3つです。
ガバナンスに関しては、昨年11月に行なわれたAIBA会長選挙で資格に疑問がある立候補者がいたこと。その他には、選挙後の新役員に統率チームがないことを指摘しました。
財政に関しては、巨額の負債が解決していることや今後のビジョンが、説明不足であることを指摘しました。
審判に関しては、今年の世界ユース選手権やアジア選手権での判定に対する苦情を例に挙げ、「完全な対応」を求めました。
IOCの結論は「多くの未解決の懸念がある」であり、それは2024年パリ・オリンピックでの競技運営権を含め、AIBAに「まだ関係を再開できない」と判断したことになります。
指摘は以前ほど深刻な内容ではなくなっており、AIBAは公式ウェブサイトを通じて「一歩前進を理解された」との認識でIOCに感謝の意を示しました。また、クレムレフ会長は「IOCが言及したすべての課題を含め、財務の完全性、優秀なガバナンス、スポーツの安全性の観点から幅広い開拓がすでに進行中であり、それぞれの専門家がこれらの各課題に関与している」と説明。最終的にはIOC公認団体への復帰基準を満たすのみならず、「超えること」を確信していると述べました。