新型コロナウイルス感染拡大の中、重要な大会が次々と中止されていますが、日々、レベルアップを意識し続けている選手はたくさんいます。今回は昨年のジュニアやユースのアジア選手権でメダルを獲得した選手にインタビューするシリーズで、男子ユース49kg級の銅メダリストである高見亨介(目黒日本大学高校)に話を聞きました。
――高見選手がボクシングを始めた年齢を教えてください。
「小学校2年です。キックボクシングをやっているときに、知り合いからボクシングを誘われました。ボクシングで初めて出た大会で評価の高い選手に勝てたので、続けてみようかなと思ったのが本格的に始めた流れです。格闘技を始めたきっかけは兄がキックボクシングやっていた影響でした」
――キャリア初期に、非公式ですが女子の篠原光選手に勝ったことがあるとか?
「試合をしたのは覚えています(笑)。性別が違いますけど、負けず嫌いなのか、光ちゃんは泣きながらやっていたっていう感じでした。女子の中ではズバ抜けて上手かったです」
――そんな篠原選手らと、昨年はアジア・ユース選手権に出場しました。
「やっぱり国際大会なので、今までで一番気合が入りました。海外の選手がどれだけ強いのかなっていう不安もあったんですけど、やってみたら自分が思っていたより海外の選手との差は感じませんでした。やり方次第かなと」
――逆に感じた差は?
「個人的には持久力ですかね。国内では2分3ラウンド。海外は3分3ラウンドなので、その中でスタミナがまったく落ちませんでした。パワーやスピードには特に差を感じませんでした」
――シード枠に入ってウズベキスタンの選手に勝って初戦突破。銅メダルでした。
「ウズベキスタン、カザフスタンは強いと聞いていたので、どんな選手なんだろうっていう警戒はしていました」
――国内では吉良大弥選手とのホープ対決を繰り広げてきました。
「中学校で1度試合をして、高校でも2度やりました。中学校の時も一応、アンダージュニアの決勝で自分が勝ってます。去年の国体はどちらが勝ちでもおかしくなかったと感じました」
――吉良選手はどんな存在ですか?
「しっかりわかりやすい勝ち方をしようとする引用ですね。テクニックでは高校生には自分は誰にも負けないって思っています」
――今の心持ちを教えてください。
「吉良選手に限らず、とにかく試合をしたかったという歯がゆさはありますけど、国体が実現したら、ベストパフォーマンスで戦えるようにしたいと思います。それと世界ユース選手権も開催されたら、高校生活最後の試合になると思うので、とても興味があります。とにかく今は、できることを頑張りたいと思います」