12月26日・墨田での親善試合
昨年末の12月22日から26日にかけて行われた15歳以下の中米4選手の招聘は、JSC(日本スポーツ振興センター)によるスポーツ国際貢献事業 スポーツ・フォー・トゥモロー の一環でした。実施して改めて、この事業が日本ボクシング界にどんな一石を投じたのか。日本の同世代との合同練習後にナショナルトレーニングセンターで行われた会見から再確認しましょう。
🥊ディエゴ・ハビエル・ミゲル・グアルダード選手「私はグアテマラ出身の14歳です。母国の大会で4回優勝、エクアドルで開かれた『アルタン・アルバゾニコ』という大会で優勝したことがあります。日本に来た第一印象は“ワオ!”という驚きでした。日本のボクシング仲間とハードな練習をすることができて、すばらしい経験をできたと思っています。将来の目標はオリンピックで金メダルを取ることです」
🥊ブライアン・マヌエル・メジア・プレンサ選手「ドミニカ共和国出身の14歳です。新人の国際大会で金メダルを取ったことがある他、プエルトリコで開催された『ウィリントンソン』や『ベガバハ』と呼ばれる大会でも優勝しました。知らない国に来ることができてビックリしています。日本の文化についても少しずつ慣れました。私の目標はパンアメリカで金メダルを勝ち取ることです」
🥊ブライアン・スタンレイ・メルカド・ガルシア選手「ニカラグアから来ました15歳です。招待してくださって、本当にありがとうございました。私はニカラグアの国内の大会で4度チャンピオンになったことがありますが、今回、初めて自分の国以外で試合をすることになりました。将来の目標はカリブ地域でチャンピオンになること、そしてパンアメリカ、2024年のパリ・オリンピックで金メダルを獲ることです」
🥊カルタゴ・ガブリエル・ジェスゥス・マタ・アラヤ選手「コスタリカ出身の13歳です。国内の大会ではチャンピオンになったことがありますが、外国を渡航すること自体初めてです。日本人では井上尚弥選手を知っています。中米の他の国々のみんなとも、一緒に練習できることをうれしかっまです。夢はオリンピックに出場してメダルを獲ること。そして世界チャンピオンになることです」
会長 内田・渡辺座長・副会長 菊池
本連盟会長・内田貞信「親善試合を企画していただいて、本当に感謝しています。外国人選手の練習を見て身体能力の高さであったり、それぞれ国によって様々な指導方法があったりとか私も勉強しました。日本の選手と話しても、外国の選手と話すだけで緊張したと言ってました。こうした交流が子供たちが成長していく中で、貴重な経験になると思います」
本連盟副会長・菊池浩吉「選手たちを一生懸命指導してくださったコーチ陣が各国にいらっしゃったからこそ、今回の事業が達成できました。奇跡的なこの出会いを子供たちは一生忘れないと思います。今回学んだことや話したことはずっと心に残っていく。私はそれが最も大きな価値として残ると思っています」
渡辺守成・IOCタスクフォース座長「6月にボクシングのタスクフォース座長を命じられてから、現場第一主義として、自分で足を運び、何を解決していかなければいけないのかを考えて参りました。中米諸国を回っていると、一生懸命、競技に取り組んでいるけど、国内でも貧しい場所で生活していることも多いんですね。この子たちに日本へ来るチャンスを与えると、日本の選手も大きな刺激を受けるならばと思い、JSCさんの事業に組み込んで頂きました。裕福だから強い面もあるし、弱い面もあります。貧しいから強い面もあるし、弱い面もあります。それらが交流することで、競技全体のレベルが上がり、スポーツ全体が盛りあがっていくと思います」