プロボクサー時代のレックス選手
ついに大陸予選もスタートを切った東京オリンピックのボクシング競技では、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックに続き、プロボクサーの参加が認められます。
リオ・オリンピックでは、日本人と世界タイトルマッチを争ったことのあるアムナット・ルエンロン選手(タイ)やアッサン・エンダム選手(カメルーン)を含めた計4人のプロボクサーが、最終予選を通過。その中で男子81kg級のマチュー・ボーダリーキ選手(フランス)は、本戦で銅メダルを獲得する奮闘を見せました。以降、男女とも世界選手権では多くのプロボクサー、元プロボクサーが参加しています。
近年、香港スポーツ界のスーパースターとして一世を風靡したレックス・チョー選手も、プロボクシングの世界王座から東京オリンピックに目標を変更し、そのためのスタイル修正に専念してきました。
日本人との対戦歴もあるレックス選手は、プロボクシング文化の皆無に等しかった香港でプロ22戦全勝のパイオニア的活躍を誇っていましたが、2017年10月の試合で左目を負傷。その後、表舞台から姿を消し、世界ランキングからも名前が消えていました。
しかし、2018年11月に東京オリンピックを目指すと宣言し、大掛かりなエキシビションマッチでリング復帰。その後も、中国・上海での国際トーナメントなどに出場していました。
ハイレベルな相手を求めて香港から近い広州に練習拠点を置いていたレックス選手。当初は「アマチュアのリズムで戦うことに苦労している」と苦笑いで語っていましたが、その後、台湾のローカル大会などで優勝するなど、ルール適用力を高めた兆しが記録からも見られます。
レックス選手のみならず、男女でさまざまなプロボクサーの戦いぶりが大陸予選や本戦で観られそうです。