13日からポーランドのキエルツェで開かれる世界ユース選手権で、主催のAIBA(国際ボクシング協会)は「バウトレビュー制度」と「ライブスコアリング制度」を実施すると、12日、抽選会を兼ねた専門会議で発表しました。
2016年リオデジャネイロ・オリンピック以降、IOC(国際オリンピック委員会)から「判定の透明性」を課題の一つにされてきたAIBAは、今回、AIBA内部からの発案である「バウトレビュー制度」と、のちにこれを却下したIOCのボクシング・タスクフォース(BTF)が採用した「ライブスコアリング制度」の両方を実施したことになります。
後者によって試合では各ラウンド終了後、そこまでの採点が毎回公開されます。前者はユースの大会では初の実施となります。3対2の割れた採点で敗れた選手のチームには、判定から15分以内ならば監督やヘッドコーチが抗議手続きを始める権利が、大会中に2度まで認められます。
30分以内にその専用フォームへの記入を終了させて提出後、競技責任者はバウトレビューをジュリー(審査員会)に相談します。この抗議が認められた場合、試合はジュリー、オブザーバー、審判評価者によってレビューされます。
抗議には「どのラウンドがどのAIBAルールに違反し、その違反が勝敗にどう影響したか」を明確に示す必要があります。
この際、ジュリーは採点基準である「有効打の数」「技術的・戦術的な優勢」「競争力」をすべて踏まえ、抗議で提起された問題を考慮して勝者を最終決定します。この決定は全会一致でなければならないとされています。
日本代表
[男子]
49級・荒竹一真(駒澤大学)
52級・吉良大弥(王寺工業高校)
56級・梶原嵐(東洋大学)
60級・堤麗斗(東洋大学)
64級・脇田夢叶(日本体育大学)
69級・山本諒真(東海大学付属熊本星翔高校)
[女子]
48級・加藤光(東洋大学)
51級・篠原光(青山学院大学)
54級・原田美琴(東海大学付属熊本星翔高校)