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Japan Boxing Federation
大会・競技会

ハバロフスク国際トーナメントについて

更新日: 2019年2月16日
一般社団法人 日本ボクシング連盟
会長 内田貞信
各位
開催期間2019/02/092019/02/18
派遣期間2019/02/112019/02/16
開催地ロシア
会場コムソモリスク・ナ・アムーレ
場所ハバロフスク地方

標記のことについて,下記のとおり,選手派遣について,お知らせいたしますと共に,試合結果及び戦評を前田コーチよりいただきましたので,ご報告を行わせていただきます。
本大会において,ライトフライ級 田中選手が金メダル,ライト級 堤選手が銀メダルに輝きました。また,堤選手は敢闘賞を受賞しほか,優れた審判員3名に送られる,レフリー・ジャッジ優秀賞に相馬 博光 審判員が選ばれ,表彰されましたので,併せてご紹介させていただきます。

入賞一覧

成績 氏名 所属・登録県連
金メダル 田中 将吾(LF級) 浪速高等学校・大阪府
銀メダル 堤 麗斗(L級) 習志野高校・千葉県
受賞 氏名 所属
レフリー・ジャッジ優秀賞 相馬 博光 AIBA1スター審判員

宮城県理事長

日本選手団(合計9名)

派遣役員(4名)
役職 氏  名 備  考
監 督 高見 公明  AIBA3スターコーチ・JOC強化コーチ・王子工業高校
コーチ 前田 真一  佐賀県ボクシング連盟理事長・高志館高校
コーチ 佐藤 雄高  新潟県ボクシング連盟理事・新潟向陽高校
国際審判員 相馬 博光  AIBA1スター審判員・宮城県ボクシング連盟理事長

 

日本代表選手(5名)
階級 氏 名 所 属・登録県
LF級 田中 将吾  浪速高等学校・大阪府
B 級 橋本 仰未  岐阜工業高校・岐阜県
L 級 堤  麗斗  習志野高校・千葉県
LW級 由良 謙神  芦屋学園高校・兵庫県
W 級 黒田 丈二朗  崇徳高校・広島県

4 試合結果

13日
階級 氏名 試合結果 対戦相手国
B級 橋本 仰未 WP ロシア
L級 堤  麗斗 WP ロシア
LW級 由良 謙神 WP ロシア

 

14日
階級 氏名 試合結果 対戦相手国
L級 堤  麗斗 WP ロシア
LW級 由良 謙神 1RKO ロシア
W級 黒田 丈二朗 WP ロシア

 

15日
階級 氏名 試合結果 対戦相手国
LF級 田中  将吾 WP

3-2

ロシア
B 級 橋本 仰未 WP

0-5

ロシア

 

16日(準決勝)
階級 氏名 試合結果 対戦相手国
LF級 田中 将吾 WP ロシア
L 級 堤  麗斗 3RKO ロシア

 

17日(決 勝)
階級 氏名 試合結果 対戦相手国
LF級 田中 将吾 WP

5-0

ロシア
L 級 堤  麗斗 WP

0-5

ロシア

 

総合結果
成績 氏 名 所属・登録県連
金メダル 田中 将吾(LF級)  浪速高等学校・大阪府
銀メダル敢闘賞 堤  麗斗(L 級)  習志野高校・千葉県

 

受 賞 氏 名 所 属

レフリー・ジャッジ
優秀賞
相馬 博光  AIBA1スター審判

宮城県連理事長

5 試合戦評

【2月13日】

2/13 階級 氏名 試合結果 対戦相手
バンタム級 橋本 仰未 WP ロシア
橋本仰未vsロシア1R

出だしは、お互い様子見で静かなスタート

を切った!ラウンド中盤から相手の右ストレートが橋本の顔面を捉える。プレッシャーをかけ前に攻めるが、相手の右ストレートをもらい顔があがるシーンが数回あった。ラウンド後半は、身体を左右に振って相手をロープに詰め攻撃する。

このラウンドは、相手の右ストレートを評価されるか、後半の橋本の攻撃を評価されるか…

わからないラウンドであった。

2R

開始早々、身体を左右に振りながら前に出て相手をロープに詰めて攻撃する。1R目にもらっていた右ストレートにも上手く対応し、攻撃に繋げることができた。後半は有効なボディーを効果的に決め、あからさまに相手に疲れが見えてきた。このラウンドは、はっきりと橋本のラウンドとなる。

3R

疲れが見えた相手は、完全に逃げの体制に入り、足を使い橋本の攻撃を交わしながら、大振りな左ストレート・右フックを狙いにくる。橋本も前に出るが、疲れも出てなかなか相手を捕まえられない…

お互いに決定打のないラウンドとなったが、終始プレッシャーをかけた仰未のラウンドだと思われる。

結果は、赤コーナー仰未の手が上がり海外初戦を勝利で飾った。

戦評:前田

 

2/13 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライト級 堤 麗斗 WP ロシア
L級:堤vsロシア1R目

開始早々、堤のリードがパンパン当たる。

リードで主導権を掴みどんどん相手を攻め立てる。左ストレート、アッパーそしてボディーと面白いようにパンチがあたる。

完全に堤のラウンド

2R目

1Rの流れでリード・左ストレート・ボディー

面白いようにヒットし、相手もグロッキーな状態になる場面が幾度もあるが、レフリーがカウントを取らない…

3.4回ストップがかかってもおかしくない状況だったが、レフリーは続行させてそのままラウンド終了

3R目

開始早々、堤の猛攻撃が始まる。

相手はバテバテで面白いようにパンチがあたる。しかし、相手はクリンチで逃れ何とかしようと食い下がるが、堤の左ストレートでようやくレフリーカウントを入れる。

もう、これでRSCかと思われたが、最後まで流されてそのままゴング!

ほんとにRSC勝ちと思われる試合でしたが、圧勝の判定勝ちをおさめた。

戦評:前田

 

2/13 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライトウェルター級 由良 謙神 WP ロシア
LW級vsロシア1R目

ジワリジワリとガードを固めプレッシャーをかけていく。あいては、身長が高く懐が深い選手で、由良のパンチもなかなか届かない。

相手は大振りなパンチを振ってくる。

それもあり、なかなか懐まで入れない。

しかし、このラウンドは終始前にプレッシャーをかけてた由良の優勢か…

2R目

相手も大振りなパンチをどんどん打ってくるが、それをブロック・交わして由良の右ストレートがあたる。

由良も、相手の大振りなパンチに合わせてパンチが単発になってしまう。

しかし、由良のプレッシャーに負けて相手は頭を下げる回数が多くなる。

たまらずレフリーが減点を取る。

このラウンドは、間違いなく由良のラウンド。

3R目

最初から常に主導権を取り、攻撃をする。

相手も足を使いながら、大きなパンチを狙ってくる。しかし、それを交わし相手はバランスをくずす…

お互い、クリーンヒットこそ少なかったが、終始前に出て攻めてた由良のラウンド。

結果、由良の判定勝ち!

この大会は、試合後のスコアボードが表示されなくて、ポイントが分からない大会なため、ジャッジの結果を知ることが出来ません…

戦評:前田

【2月14日】

2/14 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライト級 堤 麗斗 WP ロシア
L級:堤 麗斗 対 ロシア1R目

昨日と同様、右ジャブを的確にヒットさせ主導権を握る。そこから、左ストレートそしてボディーと上下にパンチを打ち分け確実にポイントを奪う。終盤、相手はボディーが効いて失速し、確実に堤のラウンド。

2R目

最初から、ジャブ・左ストレート・カウンターと素晴らしい攻撃を打つ!中盤、接近戦からボディーから顔面えの攻撃でレフリーがカウントを入れる。

もう、これでRSC勝ち目指して攻撃を仕掛けようとした瞬間、相手の右フックがキレイにカウンターで入り、足がぐらつく…

そこに追い打ちをかけて左ストレートをまともにもらい、レフリーがカウントを入れる…

ダウンを奪ったあと、逆にダウンを奪われてしまった。完全に効いていてよろけてしまうシーンも…

8カウントでボックスがかかった瞬間、相手はもう攻撃にでる。

しかし、堤は強かった。

しっかりと立て直し、相手の攻撃を交わし自分の攻撃につなげ、このラウンドをしのいだ。正直どっちについてもおかしくないラウンドだった。

3R目

ダウンの影響が心配されたが、しっかりとインターバルで回復し、1R目の時と同じように的確なジャブと左ストレート・カウンターと相手を寄せ付けないボクシングで、このラウンドは完全に堤のラウンドで判定勝ちを収めた。これでメダル確定!

戦評:前田

 

2/14 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライトウェルター級 由良 謙神 1R KO ロシア
LW級:由良謙神 対 ロシア1R目

開始早々、ジワジワと下がりながらボクシングをしてしまう。そこに、相手の強烈な右ボディが由良に炸裂

そこから、ますます下がるボクシングとなり、印象が悪い。

時折、自分からも仕掛けるが、その後が続かない…

コーナーに追い詰められ、そこにまた強烈なボディをもらってしまう。

思わず、前ががみとなったところにカウントが入る。そのまま、10カウントが入り1RKO負けとなってしまう。

パワーボクシングに驚かされた結果となった。

戦評:前田

 

2/14 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ウェルター級 黒田 丈二朗 WP ロシア
W級:黒田丈二郎 対 ロシア1R目

開始早々、左ジャブを的確にヒットさせ順調な滑り出し…

しかし、相手は高身長な選手なため、その後のパンチがなかなか当たらない…

幾度かヘッドアップの注意が入る。

相手の左ストレートからの右フックに手こずり、黒田はなかなかクリーンヒットを打つことができない…

このラウンドは相手有利か…

2R目

自分から積極的に攻撃をする事を心がけ、攻めていった。相手の深い懐に飛び込み、ボディからのコンビネーションを決めるいい所もあったのだが、相手もリーチを活かし距離を取り黒田にボクシングをさせてくれない…

積極的に前に出て攻撃をしたが、このラウンドはどっちにつくかわからないラウンドとなる。

3R目

最終ラウンドと行く事で、もう攻撃するしかないと思い、自分から積極的に攻撃を仕掛ける。なかなかクリーンヒットまでいかないが、果敢に攻めてくる黒田に相手も対応出来ず下がっていく。黒田の必死に食い下がる攻撃に相手も疲れが見え始めた。

チャンスと思われるシーンもあったのだが、あと一歩詰めきれない…

しかし、果敢に攻めたこのラウンドは黒田のラウンドと思われる。

結果は、残念ながら判定負け。

実は、ロシア入りして体調を崩し、極寒の中風邪をひき発熱した体調の中、日本人として負けない気持ちをしっかりと見せてくれた試合であった。

戦評:前田

【2月15日】

2/15 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライトフライ級 田中 将吾 WP

3-2

ロシア
1R目相手は長身サウスポー。田中はプレッシャーをかけ、チャンスを伺う。ボディからコンビネーションをつなぎ、果敢に前へ詰める。時折、正面に立ちパンチをもらうことがあったが、田中のラウンドか?

2R目

田中はプレッシャーを強め、上下のコンビネーションで攻める。右ストレート、返しのフックが効果的にヒットし、ラウンドを支配した。

3R目

相手に疲れが見え始め、田中の攻撃が強まった。攻撃が繋がり、ロープに詰め、勝利を印象付けた。

今日からスコアか表示されるようになり、結果3-2の判定勝であった。

 

2/15 階級 氏名 試合結果 対戦相手
バンタム級 橋本 仰未 WP

0-5

ロシア
1R目橋本は距離を詰めようとプレッシャーをかけるが、出鼻に相手のストレートをもらい、なかなか自分の距離を掴めない。相手のストレートが効果的にヒットし、相手のラウンド。

2R目

相手のストレートに反応し、うち終わりを狙いストレートを何度かヒットし反撃に出るが、相手の手数、カウンターの前に、ペースを握ることができない。

相手のラウンド。

3R目

最終ラウンド、逆転をねらい果敢に前へ出てパンチを振る。疲れの見える相手にパンチをまとめ、チャンスを作るも一歩及ばなかった。

気迫溢れる戦いであり、ナイスファイトであった。

結果5-0の判定負け。

戦評:佐藤

【2月16日】準決勝

2/16 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライトフライ級 田中 将吾 WP ロシア
1R目相手はロシアの選手で、昨日の試合ではガツガツとストロングパンチを打つオーソドックスの選手であった。1R目から、勝負して行こうと田中は前に前に攻める。リードを打ちながら右ストレートがヒットする。相手も強いパンチで攻撃してくるが、田中も負けじと打ち返す。

お互いに強いパンチの応酬で白熱したラウンドであった。

田中の優勢なラウンドか…

2R目

勢いのついた田中はゴングと同時に果敢に攻める。田中の右ストレートが効果的にヒットし、相手は後ろへ下りロープを背負う場面が増える。相手はロープを背負いながらもストロングパンチで反撃するが、田中の攻撃が上回る。このラウンドは、完全に田中のラウンド。

3R目

劣勢に立たされた相手は、積極的に攻撃に出る。しかし、田中も負けずに応戦する。

リード・右ストレート効果的なパンチは明らかに田中のほうが上であった。

3Rフルに前に出て攻撃した田中の見事な判定勝ちであった。今日は、機械の調子が悪くスコアは出なかった…

ラウンド中、セコンドの指示にもきちんと反応し、積極的に・冷静に戦った素晴らしい試合であった。

これで、銀メダル以上が確定!

戦評:前田

 

2/16 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライト級 堤 麗斗 3R KO ロシア
1R目相手はロシア選手。

昨日と同様、リードで相手の顔を跳ね上げる。ペースをつかんだ堤は、左ストレート右フックと面白いようにパンチがあたる。

相手も必死に打ち返してくるが、堤はそれを外し左ストレートを打ち込む。

このラウンドは、間違いなく堤のラウンド。

2R目

1R目を取られた相手は、必死に攻撃を仕掛けてくる。しかし、堤は冷静にパンチをさばき、左ストレートを打ち込む。このラウンドもリードで相手の顔を跳ね上げるシーンが多く見られた。堤のリードはほんとによく当たる。このラウンドも間違いなく堤のラウンド。

3R目

ゴングと同時に相手は果敢に攻めてくる。

相手の勝ちたい気持ちが伝わってきた。

堤もパンチをもらうシーンも…

しかし、相手の攻撃をさばき、堤の左ストレート・ボディ、効果的なパンチをヒットさせる。ラスト10秒の合図の後、堤の左ストレートが炸裂!相手を倒しそのまま10カウント。

見事なKO勝ちを収めた。

これで堤も銀メダル以上が確定!

日本人選手2人が決勝進出

戦評:前田

【2月17日】決勝

2/17 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライトフライ級 田中 将吾 WP

5-0

ロシア
1R目相手は、同じ身長くらいのオーソドックス。

ハードパンチャーで、手数も多くどんどん前に出てくる選手。

ゴングと同時に田中の積極的な攻撃が始まる。リードをつきながら、右ストレート・返しのフック・右ボディと効果的なパンチをヒットさせる。しかし、相手も打たれても下がらず強いパンチを打ち返してくる。

激しい打ち合いとなる1Rであったが、効果的なパンチをヒットさせた田中のラウンド。

2R目

相手は、1R目を取られたと思い、ガンガン前に出てパンチを振り回してくる。田中も必死に応戦するが、下がる場面が幾度かあり、少し印象が悪い…

お互いが必死にパンチを打ってはもらい、もらっては打つという壮絶な打ち合い…

どっちもどっちという感じではあったが、やや向こうが優勢なラウンドか…

3R目

田中もこのラウンド勝負と、ゴングと同時に前に出る。相手も身体を倒しながらストロングパンチを思いっきり打ち、フックを返す。

田中も負けじと、右ストレート・左ボディと壮絶な打ち合いに…

1R~3R全てのラウンドが壮絶に打ちあう激しい戦いであった。

このラウンドは、打ち合いながら前に出ていた田中のラウンドか…

結果、1Rは全てのジャッジが田中で2R.3R

が割れて全て29-28

5-0判定勝ち

田中は初の海外で金メダルを獲得した!

選評:前田

 

2/17 階級 氏名 試合結果 対戦相手
ライト級 堤 麗斗 WP

0-5

ロシア
1R目相手は高身長のオーソドックス(ロシア)

パンチも強くロングもショートも打てる選手。高身長なため入りにくいかと思ったが、全く問題なくいつも通りリードを使いゲームを支配する。このラウンドは、特に左ストレートの命中率が高く、ワンツー・外してからの左ストレートが面白いように当たる。

間違いなくこのラウンドは堤…

2R目

ラウンドを取られたと思ったか、相手はゴングと同時に果敢に攻めてくる。しかし、それを上手くさばきながら、左カウンター・右ボディ・右フックと完璧な試合運び…

申し分なくこのラウンドも堤…

3R目

相手は玉砕覚悟で必死に攻めるが、堤が上手にさばき左カウンター・右フックと効果的なパンチをあてる。なかなか自分のパンチが当たらない相手は、だんだんとラフファイトになり、もつれるシーンが増える。

しかし、全てにおいて堤の攻撃が上回っており、3Rのゴングが鳴った瞬間、勝利を確信した。

しかし、判定の結果は逆で相手の手が上がった…

30-27が2人

29-28が3人

5-0の判定負けとなった…

試合後、相手のセコンドも思わず握手に来てくれました…

堤は、あまりにも良い選手と評価が高く、敢闘賞を頂きました!

今大会は、ロシア・ベラルーシ・ドイツ・ラトビア・タイ・日本の7カ国が参加したトーナメントであり、ロシアの選手がとても多い大会でした。

結果、日本から5人が参加して、金1つ銀1つという結果でした。

今大会、本当に様々なアクシデントがありましたが、選手1人1人が自分の力を出し切った結果、まずまずの結果を残してくれたと思っています。今後の成長になってくれるでしょう!

選評:前田

添付画像

アマチュアボクシングの基礎知識

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