IBA(国際ボクシング協会)は、ロシアとウクライナの悪化した情勢の中でも、ゼネラルパートナーのロシア企業、ガスプロム社との協力関係を継続させる意向を発表しました。
ロシア政府が過半数の株式を保有するガスプロム社と、昨年4月に協力協定を締結させたIBAは、それまでの深刻な財政難から一転し、豊富な資金によって競技を統括しています。しかし、IOC(国際オリンピック委員会)は、この企業への過度な依存に危機感を示した他、その契約内容の掲示を先延ばしにしていることも問題視してきました。ここを焦点とした「財務の透明性」は、IBAが再びIOCとの関係を再開し、公認団体として2028年ロサンゼルス・オリンピックを任されるために挙げられた「未解決課題」の1つです。
ロシアに他国が行なった現在までの経済制裁では、ガスプロム社の運営に影響はないものの、今後は不透明であり、他競技には同社とのパートナー関係解約も兆候もあります。その中でIBAは「スポーツを通じて平和を促進するため、この関係を継続する」と表明し、ウクライナとの戦闘には「深い懸念を抱いており、今後も注意深く監視していく」とコメントしました。
(様々な大会に高額賞金も提供しているガスプロム社)