オンラインによる臨時総会の前半プログラム(12月12日)で、ロシアのウマル・クレムレフ氏(38)が新会長となったAIBA(国際ボクシング協会)では、後半の13日、「民主的ガバナンス」、「透明性」、「効率性」、「倫理的な監視」の改善をテーマとした定款が新たに採択され、賛成84票、反対25票で承認されました。これに沿ってAIBAでは「法人任務の明確化」と「組織構造の簡素化」が目指されます。
定款の改定についてAIBAは「ガバナンス構造の改善」を意識しており、それは東京オリンピックの運営権を剥奪、公認団体から一時除外したIOC(国際オリンピック委員会)から改善を求められた一つです。
この他にAIBAには、次なる最大の焦点となる推定20億円の借金や、ドーピング問題など、様々な問題が複数残っています。クレムレフ新会長はこれらの未解決問題を「今後3、4ヶ月ですべて解決する」と宣言。会長個人のビジョンとしては、将来的に各国のボクシング連盟に毎年20万ドルの運営資金を分配する理想も掲げました。
また、これまでの「実行委員会(Executive Committee)」が「幹部会(Board of Directors)」に改称され、人数も32から22に減りました。22名のうち6名は女性である必要があり、選手にも出席権が与えられます。
その他、今回の総会では、財務諸表や会計記録の確認や幹部会の決定報告を目的とした「内部監査機関」として機能する監査委員会の設立も承認されました。
IOCは新会長就任と定款の更新について「留意する」とのコメントを出しています。