世界各国で外出が規制された2020年、ボクシング界ではSNSを活用してシャドーボクシングを投稿する企画が、世界の様々な地域でムーブメントとなり、その参加者には「応募するからには動画に見ごたえを持ちたい」という、いわゆる“映え”の工夫が感じられます。その傾向から、シャドーボクシング動画のコツを探ってみました。
最新のシャドーボクシング募集で最たるものはAIBA(国際ボクシング協会)による『インスタグラム』での呼びかけです。集まった動画を7月22日の「国際ボクシングデー」にオンラインでハイライト公開するため、20秒から40秒間のシャドー動画を、ハッシュタグ #BOXINGEVERYWHERE とタグ @aiba_official をつけて投稿するシステムで、このスポーツが「あらゆるところに存在することを世界中に示しましょう」と呼びかけています(参照)。
そのために指示されているのが「地域を特徴づける目印の前」での撮影です。これまでもシャドーボクシングが審査される場合、試合では無関係の「景色」が重要な採点基準になってきました。
痛快なミット打ちや奇抜な新トレーニングに比べると、シャドーボクシングは地味で古典的ですが、だからこそ「景色」に溶け込み、映画やテレビドラマでも、日没などの絶景も引き立たせて来たように感じます。また現在は、人々の外出が制限されているため、遠い街の景色にいっそう惹かれやすいのかも知れないですね。
AIBAでは壮大なエッフェル塔やピラミッド、自由の女神像の前を提案していますが、いずれにせよ、新型コロナウイルスの安全規則を守りながらも、ボクシングを楽しみたいところ。色々分析しましたが、興味のあるシャドー動画イベントに、もっと気軽に参加してみるのも今年の記念になるかも知れません。